界面活性剤を使って消毒する方法
新型コロナウイルスへの感染は、ウイルスを含むしぶきが、口や鼻、眼などの粘膜に触れることで起こります。また、ウイルスがついた手指で、口や鼻眼の粘膜に触れることでも感染してしまいます。
このため、飛沫を吸い込まないようにしたり、手指のウイルスを洗い流すことが大切です。さらに、手で触れる共有部分を消毒することで、手指につくウイルスを減らすことが期待できます。ここでは、自宅の手で触れる共有部分を「界面活性剤を使って消毒する方法」について、紹介します。
「自宅の手で触れる共有部分」とは、テーブル、椅子、ドアの取っ手、窓の手すり、リモコン、ベッド柵などのことです。

界面活性剤を使って消毒する方法
【新型コロナウイルスに有効な界面活性剤とは?】
界面活性剤は、界面(物質の境)に作用して、性質を変化させる物質の総称です。新型コロナウイルスの持つ「エンベローブ」と呼ばれる表面の膜に作用し、破壊して、感染力を持たない状態にします。
2021年8月時点では、以下の9種類の「界面活性剤」が新型コロナウイルスに有効であることが確認されているため、ご家庭にある家庭用洗剤に含まれているか確認しましょう。
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分/脂肪酸カリウム(0.24%以上)
・純石けん分/脂肪酸ナトリウム(0.22%以上)
【界面活性剤を使って消毒する方法は?】
〔家具用洗剤の場合〕
記載されている使用方法に従って、そのまま使用します。
〔台所用洗剤の場合〕
①洗面器などに、500mlの水をはり、台所用洗剤を小さじ1杯(5g)程度を入れて、軽く混ぜ合わせます。
②キッチンペーパーや布などに、薄めた洗剤をしみこませ、軽く絞った後に、消毒したいものを拭きます。
③5分程度まってから、水拭きをして、その後乾拭きします。
【注意点】
・目に入らないよう、注意してください。
・手指や皮膚に使用しないでください。
※ただし、手指用の製品は使用できます。
・吸い込むことがないよう、スプレーボトルでの噴射はしないようにしてください。
・薄めた洗剤を作り置きした場合、効果がなくなるため、注意してください。
・台所用洗剤で、プラスチック部分(電話、キーボード、マウス、TVリモコン、便座とフタ、照明のスイッチ、時計など)を拭いた場合、そのまま放置すると傷むことがあるため、すぐに水拭きしてください。
・家具などの塗装部や、布製カーテンや木、壁などの水がしみこむ材質は、染みになる恐れがあるため、使わないでください。
注意点を把握し、界面活性剤を使って、適切な方法で消毒するようにしましょう。